113A5

急性心筋梗塞の合併症について誤っているのはどれか。

心破裂(blow-out型)は予後不良である。
乳頭筋断裂は前乳頭筋より後乳頭筋で多い。
心室中隔穿孔に対してカテーテル治療が考慮される。
房室ブロックは前壁梗塞より下壁梗塞で生じやすい。
Dressler症候群は心筋梗塞発症後1年以降に生じやすい。

解答: e

113A5の解説

a 心破裂は極めて予後不良の疾患で、すぐに適切な治療を行っても40%前後が死に至る。
  ※急性型、特に左室自由壁破裂では死亡率100%である。
b 後乳頭筋は右冠動脈あるいは回旋枝のいずれか1本から栄養されているのに対し、前乳頭筋は前下行枝と回旋枝の2枝支配であることが多い。これらの理由から、後乳頭筋の方が3〜6倍断裂の頻度が高いとされる。
c 原則として外科治療を行うことが多いが、亜急性期から慢性期に生じ、穿孔径の小さなものではカテーテル治療を行うことがある。
d 房室結節は右冠動脈で栄養されているため下壁梗塞でより房室ブロックが起こりやすい。
e 誤り。Dressler症候群は心筋梗塞後約2〜8週間で発症することが多い。

正答率:34%

テーマ:急性心筋梗塞〈AMI〉の合併症

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