112F67

65歳の男性。人間ドックで顕微鏡的血尿を指摘され来院した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は20本/日を40年間。飲酒は日本酒を1合/日程度。尿所見:蛋白(―)、潜血1+、沈渣に赤血球10〜20/1視野。

次に行うべき検査はどれか。2つ選べ。

腎シンチグラフィ
尿細胞診検査
尿道膀胱造影検査
腹部超音波検査
レノグラム

解答: b,d

112F67の解説

高齢男性の顕微鏡的血尿@人間ドック。喫煙歴もあり、膀胱癌を始めとする尿路系の癌を疑いたいところ。
a 腎の形態や機能を評価することができるも、まだ腎が病変の主座とは決定されておらず、ピンポイントすぎるため現時点では行わない。
b 正しい。尿路系の癌を疑った場合、初期に実施すべき検査だ。
c 膀胱癌だった場合、膀胱内の腫瘤が描出できるかもしれない。が、それであればわざわざ造影をする必要もなく、膀胱鏡検査をすればよい。また、まだ膀胱が病変の主座と決定されたわけでもなく、現時点では有用性が低い。
d 正しい。腎、尿管、膀胱をスクリーニングの観点から概観することが可能。
e 腎機能検査であり、aと同様の理由から正答とならない。

正答率:91%

テーマ:顕微鏡的血尿を指摘された高齢男性に行うべき検査

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