112F46

45歳の男性。精神科閉鎖病棟を含む複数の診療科のある病院内で、廊下に座り込んでいるところを保護された。病院事務員が話を聞くと、その病院の精神科に通院している患者であること、統合失調症と診断されていること、単身で生活しており、すぐ連絡のとれる家族はいないことが分かった。患者は「自分は病気ではない。『しばらくこの病院の廊下で寝泊まりするように』という声が聞こえてきたから、廊下で寝る場所を探していた」と述べた。患者から話を聴いている現場には内科当直医、精神保健指定医の資格をもつ精神科医、当直の事務員がいる。精神科医の診察の結果、入院が必要であると判断された。精神科医が入院治療の必要性について繰り返し説明したが、患者は拒否し「このまま病院の廊下で寝泊まりする」と主張し譲らなかった。

現時点で最も適切な入院形態はどれか。

任意入院
措置入院
応急入院
医療保護入院
緊急措置入院

解答: c

112F46の解説

中年男性の精神科入院形態を問う問題。1つずつ消去法で固めていこう。
a 本人の同意は得られそうもなく、任意入院は現実的でない。
b・e 自傷他害のおそれはなさそうで、これらの入院は適応とならない。
c 正しい。本人の同意も、家族の同意もとれない。自傷他害の恐れはなく、この状況下では応急入院が最適となる。
d 家族の同意がとれないため、医療保護入院は不可能。

正答率:93%

テーマ:適切な精神科入院形態の選択

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