112D8

左→右シャントをきたす先天性心疾患はどれか。

Ebstein奇形
Fallot四徴症
動脈管開存症
左心低形成症候群
完全大血管転位症

解答: c

112D8の解説

a Ebstein奇形は三尖弁が右室へ落ち込むことにより三尖弁閉鎖不全と右房化右室を呈しており、心房中隔欠損もきたしているので右→左シャントとなる。
b Fallot四徴症では肺動脈狭窄下に心室中隔欠損を合併するので、右→左シャントをきたす。
c 正しい。動脈管開存症では肺動脈圧と大動脈圧との圧較差により左→右シャントをきたす。
d 左心低形成症候群は僧帽弁と大動脈弁の奇形、閉鎖により左室と上行大動脈が低形成となっており右心負荷をみるため、右→左シャントをきたす。
e 型により若干の差異はあるが、大まかに言えば右心室から大動脈が、左心室から肺動脈が出る、という「左右つけ違え」の疾患である。このため、右→左シャントが存在しない限り酸素飽和度の高い血液を体循環に送り出せず死亡してしまう。ゆえに、必ず右→左シャントは存在する。
※厳密な意味では「左→右シャント『のみ』を」、と読み替えねば正答困難である。
106I11とほぼ同一(eのみ改変されている)。

正答率:84%

テーマ:左→右シャントをきたす先天性心疾患

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