112D69

78歳の男性。約1か月前から断続的に生じる肉眼的血尿を主訴に来院した。排尿時痛はない。60歳時に前立腺癌に対して放射線照射を行った。喫煙歴はない。血液所見に異常を認めない。PSA値は0.01ng/mL(基準4.0以下)。

まず行うべき検査はどれか。2つ選べ。

骨シンチグラフィ
腎シンチグラフィ
腹部超音波検査
膀胱鏡検査
FDG-PET

解答: c,d

112D69の解説

高齢男性の断続的肉眼的血尿。前立腺癌の既往があり、癌が発生しやすい背景がありそうだ。尿路系の癌を疑う。
a 骨転移の評価に有用。原発巣が同定されていない今、無用である。
b 腎の形態と機能をみるのに有用。腎が原因とはっきりしない今、ピンポイントすぎる検査である。
c 正しい。膀胱を中心とし、粗大な病変を拾い上げることが可能。
d 正しい。膀胱癌であれば同定可能。また、尿管より頭側の病変であったとしても左右の尿管口いずれから出血しているのかを見ることができ、絞り込みに有用。
e aと同趣旨。特に尿路へはFDGの生理的排泄もあるため、原発巣の同定には向かない。

正答率:98%

テーマ:尿路系腫瘍を疑う患者にまず行うべき検査

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