112D64

68歳の男性。腰痛を主訴に来院した。眼瞼結膜は貧血様であるが、眼球結膜に黄染を認めない。筋力低下や腱反射異常を認めない。血液所見:赤血球220万、Hb 7.8g/dL、白血球3,400(桿状核好中球3%、分葉核好中球32%、単球1%、リンパ球64%)、血小板8.2万。血液生化学所見:総蛋白10.5g/dL、アルブミン3.1g/dL、IgG 4,600mg/dL(基準960〜1,960)、IgA 22mg/dL(基準110〜410)、IgM 10mg/dL(基準65〜350)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。

この患者に合併しやすいのはどれか。2つ選べ。

高血糖
病的骨折
腎機能障害
低カルシウム血症
ビタミンB$_{12}$欠乏性貧血

解答: b,c

112D64の解説

高齢男性の腰痛。貧血、血小板減少、総蛋白増加とアルブミン低下、IgGの増加と他免疫グロブリンの抑制、とキーワードのオンパレードだ。核周囲明庭をもつ異常形質細胞の増加を画像で指摘し、多発性骨髄腫〈MM〉の診断となる。
a 血糖値異常はみない。
b 正しい。異常形質細胞の骨浸潤により、病的骨折をみる。
c 正しい。骨髄腫腎として有名である。
d bで示した機序により骨破壊が起こり、高カルシウム血症をみる。
e ビタミンB12異常はみない。

正答率:98%

テーマ:多発性骨髄腫〈MM〉に合併しやすい症候

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