75歳の女性。抑うつ気分を訴えるのを心配した隣人に付き添われて来院した。約3年前から徐々に物忘れが進行し、2年前にAlzheimer型認知症と診断され、ドネべジルを服用している。5か月前に長男が交通事故で死亡し、その直後から著明な抑うつ傾向を認め、「生きていても仕方がない」と頻繁に口にするようになった。夫は10年前に死亡し、現在は一人暮らしである。診察時、「死んだ長男のことばかり考えているだけなので、治療は受けなくていい。家族にも連絡しないで欲しい」と述べる。身体診察では異常所見を認めない。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは19点(30点満点)。
対応として適切なのはどれか。
正答率:66%
テーマ:自殺念慮のある認知症・抑うつ患者への対応