112D33

8歳の男児。頭部の脱毛と疼痛とを主訴に来院した。2か月前から頭皮に痒みとともに脱毛斑が出現した。市販の副腎皮質ステロイド外用薬を塗布していたところ、2週間前から次第に発赤し、膿疱や痂皮を伴い疼痛も出現してきたため受診した。ネコを飼育している。痂皮を剥がすと少量の排膿があり圧痛を伴う。病変部に残存する毛は容易に抜毛される。後頸部に径2cmのリンパ節を2個触知し圧痛を認める。後頭部の写真(A)と抜毛の苛性カリ〈KOH〉直接鏡検標本(B)とを別に示す。

治療薬として適切なのはどれか。

イソニアジド
バラシクロビル
ミノサイクリン
イトラコナゾール
レボフロキサシン

解答: d

112D33の解説

8歳男児の頭部脱毛と疼痛。ネコを飼育している、とのことで動物から何かしらの感染があった可能性が高い。Aにて頭部の脱毛・発赤・排膿・痂皮付着があり、B(KOH法)にて菌糸と胞子とが指摘可能。Celsus禿瘡の診断。Celsus禿瘡は白癬菌(真菌の一種)の感染による。
a 抗結核薬。
b 抗ウイルス薬。
c テトラサイクリン系抗菌薬。
d 正しい。抗真菌薬である。
e ニューキノロン系抗菌薬。

正答率:95%

テーマ:Celsus禿瘡の治療薬

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