112C47

31歳の男性。頭重感、倦怠感および悪心を主訴に来院した。大企業の事務職をしている。半年前の職場の改修工事の際に刺激臭を感じ、その後、頭重感、倦怠感および悪心が出現するようになった。職場を離れると症状は消失し、休日は症状が出現しない。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長165cm、体重61kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧112/78mmHg。身体所見に異常を認めない。1か月前に行われた職場の健康診断とストレスチェックとで問題を指摘されていない。

まず行うべきなのはどれか。

頭部CTを行う。
甲状腺機能検査を行う。
精神科受診を指示する。
産業医との面談を勧める。
市町村保健センターを紹介する。

解答: d

112C47の解説

職場の改修工事の際の刺激臭、そしてそれに続発する頭重感・倦怠感・悪心。さらには職場を離れると症状は消失するとのこと。以上より、シックハウス症候群を考える。
a〜c シックハウス症候群と関係がない。
d 正しい。職場の作業環境面でのトラブルであり、まず最初に対処すべきは産業医だ。
e 市町村保健センターも関与しないとは言えないが、職場全体のトラブルを「個人で勝手に解決して」と突き放しているも同様の選択肢であり、好ましくない。dからの組織的な解決策が望まれる。

正答率:90%

テーマ:シックハウス症候群へまず行うべきこと

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