112C16

深部静脈血栓症の発症リスクとなるのはどれか。2つ選べ。

アンチトロンビン欠乏症
第XIII因子欠損症
フィブリノゲン欠乏症
プラスミノゲン活性化抑制因子1欠損症
プロテインS欠乏症

解答: a,e

112C16の解説

a 正しい。アンチトロンビンは肝で合成され、トロンビンや活性化第X因子と結合し作用を阻害することで血液凝固阻害作用を発揮する。つまり、これが欠乏すると血栓を形成しやすくなるため深部静脈血栓症や肺塞栓症の発症リスクとなる。
b 第XIII因子はフィブリン安定因子とも呼ばれ、止血の完了維持と創傷治癒作用に働く。血栓との直接の関係はない。
c フィブリノゲンは止血作用を有するため、欠乏すると出血傾向をきたす。
d プラスミノゲン活性化抑制因子は線溶系を抑制する。欠乏により線溶系が亢進するため、血栓のリスクとはならない。
e 正しい。プロテインSは肝臓、血管内皮細胞、単球や骨髄巨核球で産生されるビタミンK依存性血液凝固制御蛋白である。活性化プロテインCの補酵素としてVa因子とVIIIaを不活化して凝固阻止作用を発揮する。つまり、これが欠乏すると凝固がすすみ血栓を形成しやすくなる。

正答率:88%

テーマ:深部静脈血栓症〈DVT〉の発症リスク

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