112A52

41歳の男性。生石灰が主成分の薬品を用いた作業中に薬品を顔面に浴び来院した。矯正視力は両眼とも眼前手動弁。生理食塩液で持続洗眼を10分間行って、涙液のpHを試験紙で測定したところ9であった。前眼部写真を別に示す。

次に行うべき対応はどれか。

抗菌薬点眼
副腎皮質ステロイド点眼
希釈ポビドンヨード点眼
生理食塩液による洗眼続行
ホウ酸液による洗眼に変更

解答: d

112A52の解説

生石灰はアルカリである。これが眼に入った、とのことで眼化学外傷と考える。生理食塩水で持続洗浄しているが、依然としてpHは9と高め。さらなる洗浄が必要となる。
a 細菌感染ではないため、無効。
b 免疫疾患ではないため、無効。
c 手術前の消毒などに用いる。
d 正しい。上記の通り。
e ホウ酸は酸性物質。アルカリを酸で中和することとなってしまい、不適切。

正答率:86%

テーマ:眼化学外傷への対応

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