112A42

27歳の女性。突然起こる動悸や息苦しさを主訴に来院した。約1か月前、出勤時の電車内で突然、動悸と冷や汗が出始め次第に呼吸が荒くなり、「このまま窒息して死んでしまうのではないか」という恐怖感に襲われた。途中の駅で電車を降りたところ、症状は約10分で軽快した。以後も電車の中と自宅で1回ずつ同様の症状があった。心電図を含めた精査を行ったが、異常を認めない。どのような場所にいても「また症状が起きるのではないか」という心配が続いている。

このような心配が持続する症状はどれか。

心気妄想
自生思考
閉所恐怖
妄想気分
予期不安

解答: e

112A42の解説

若年女性の電車内での突然の発作。「このまま〜死んでしまうのではないか」というのは死の恐怖。「また症状が起きるのではないか」というのは予期不安。パニック障害の診断となる。
a 自身が病気なのではないかと信じて疑わないこと。うつ病でみられる。
b 現在の思考と無関係な考えが浮かんでくること。統合失調症でみられる。
c 閉鎖空間を恐れること。パニック障害では広場恐怖がみられる。
d 何か不気味なことが起こりそうだと思うこと。統合失調症でみられる。
e 正しい。上記の通り。

正答率:100%

テーマ:パニック障害における予期不安の診断

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