112A32

7歳の女児。3歳でオムツが取れたにもかかわらず、下着が常に少し濡れていることを主訴に来院した。本人は「お漏らしはしていない」と言う。静脈性尿路造影では両側に完全重複腎盂尿管を認める。膀胱鏡検査で右側に2個、左側に1個の尿管口を認める。

尿失禁の原因はどれか。

下大静脈後尿管
後部尿道弁
尿管異所開口
尿管瘤
膀胱尿管逆流

解答: c

112A32の解説

7歳女児の尿失禁。両側に完全重複腎盂尿管を認めているにもかかわらず、左側に尿管口は1つしか指摘されていない。もう1つの尿管は膣など異所性に開口してしまっているのであろう。そのため、膀胱内に蓄尿することができず、尿失禁をきたしてしまっているものと考えられる。
a 尿管の圧迫により水腎症を呈する。
b 男児の尿道に生じ、尿の通過障害をきたす。
c 正しい。上記の通り。
d 重複腎盂尿管に合併することはあるが、主訴は尿路感染であり、尿失禁ではない。
e こちらも重複腎盂尿管に合併することはあるが、主訴は尿路感染であり、尿失禁ではない。
※98D42とほぼ同一問題。

正答率:98%

テーマ:完全重複腎盂尿管に合併した尿管異所開口の診断

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