111I50

49歳の女性。右眼の霧視と飛蚊症とを主訴に来院した。3か月前に左下腿に硬結を伴う直径約3cmの紅斑が出現した。1週間前からは右眼の霧視と飛蚊症とが出現し、次第に増悪してきたため受診した。矯正視力は右0.6、左1.2。眼圧は右15mmHg、左16mmHg。眼底検査で右眼に雪玉状の硝子体混濁を認める。右前眼部写真を別に示す。

診断に有用な検査はどれか。

皮膚生検
髄液検査
前房水の細菌培養検査
光干渉断層計〈OCT〉検査
血清トキソプラズマ抗体検査

解答: a

111I50の解説

中年女性の霧視と飛蚊症。結節性紅斑、雪玉状の硝子体混濁の記載が本文中にあり、画像では豚脂様角膜後面沈着物が指摘できる。サルコイドーシスを考えたい。
a 正しい。皮膚生検で非乾酪性の肉芽腫を証明することが診断につながる。
b 原田病では髄膜炎をみることがあり、その場合髄液検査は有用。
c 細菌感染による前房の炎症に有効。Behçet病やサルコイドーシス、原田病といった有名なブドウ膜炎は非感染性である。
d ブドウ膜炎では網膜剥離をみることがあり、その検査にOCTは有用である。が、本患者で網膜剥離の存在を証明したところで診断にはつながらない。
e トキソプラズマによるブドウ膜炎を疑った場合に有用。

正答率:83%

テーマ:サルコイドーシスの診断に有用な検査

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