111I1

在宅酸素療法について正しいのはどれか。

高二酸化炭素血症には禁忌である。
特発性肺線維症の生命予後を改善する。
日本では肺結核後遺症が基礎疾患として最も多い。
肺高血圧症は動脈血酸素分圧の値にかかわらず適応がある。
運動時の酸素投与量はSpO2が80%以上を保つように設定する。

解答: d

111I1の解説

a 高二酸化炭素血症の存在が在宅酸素療法〈HOT〉の適応基準を左右することはない。
b 特発性肺線維症へはHOT適応となるが、これは呼吸困難の軽減とQOL向上を趣旨としており、生命予後改善報告はみつからない。
c 日本では慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉が基礎疾患として最も多い。
d 正しい。慢性呼吸不全はPaO2に応じて適応が定められるが、肺高血圧症にそうした規定はない。
e SpO2 80%はかなりの低酸素血症である。せめて90%は保つよう設定したい。
※HOTの適応基準をしっかりと覚えていればdが正答と判断はできる。が、bの肯定的な表現とdの否定的な表現を天秤にかけると、bを選んでしまうのが人情だ。その結果、半数以上の学生がbを選び玉砕してしまった。イヤラシイことこの上ないが、「なんとなく言い回しや雰囲気で解く、というスタンスを控えるべし!」という教訓的問題とも言える。

正答率:21%

テーマ:在宅酸素療法について

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