111G47

28歳の初産婦。産褥2日で入院中である。妊娠39週2日に陣痛発来したが、分娩停止のため緊急帝王切開が行われた。

この患者の身体所見で直ちに精密検査が必要なのはどれか。

乳房腫脹
子宮の圧痛
赤色悪露の排出
子宮底臍下3cm
下腿の腫脹と疼痛

解答: e

111G47の解説

産褥婦で生理的な所見と病的な所見を確実に区別できるか、を問う良問。
a 産褥2〜3日で乳汁分泌が開始するため、このころ乳房腫脹がみられるのは生理的。
b 産褥3日ころまで後陣痛が存在する。腹痛や子宮の圧痛をみるのは生理的。
c 悪露は産褥3日ころまで赤色であるため生理的。
d 子宮底は分娩直後に臍下3横指、12時間後に臍高、3日後に再び臍下3横指まで下降する。産褥2日で臍下3cmであれば生理的と言えよう。
e 正しい。下腿の腫脹と疼痛は深部静脈血栓〈DVT〉を疑わせる。帝王切開後の褥婦に好発する病態。

正答率:96%

テーマ:帝王切開後の産褥2日で直ちに精密検査が必要な所見

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