111E62

来院時に採取した血液培養から菌の発育を認めた。培養液のGram染色標本を別に示す。当初、広域スペクトル抗菌薬が投与されていたが、この結果から抗菌薬の変更を検討することとなった。

最適な候補薬はどれか。

セフタジジム
ゲンタマイシン
アジスロマイシン
レボフロキサシン
ベンジルペニシリン〈ペニシリンG〉

解答: e

111E62の解説

Gram染色では連鎖状に連なった陽性球菌がみられており、溶連菌(壊死性筋膜炎の原因菌として代表的)が原因とわかる。原因菌と抗菌薬への感受性が判明したら、広域スペクトル抗菌薬からピンポイントな抗菌薬へと切り替えるのが原則である(de-escalationと呼ぶ)。
a 広域なセフェム系抗菌薬であり、de-escalationとならない。
b アミノグリコシド系抗菌薬であり、溶連菌への効力は弱い。
c マクロライド系抗菌薬であり、溶連菌への効力は弱い。
d ニューキノロン系抗菌薬であり、溶連菌への効力は弱い。
e 正しい。溶連菌にはペニシリン系抗菌薬が有効となる。

正答率:82%

テーマ:【長文3/3】溶連菌へのde-escalationで投与する抗菌薬

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