111E53

28歳の女性。自転車を運転中に乗用車にはね飛ばされたため救急車で搬入された。意識は昏睡。体温36.8℃。心拍数88/分、整。血圧124/78mmHg。呼吸数24/分。SpO2 97%(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下)。右眼のみを開瞼すると右瞳孔径は4mmで、同時に左眼を開瞼しても右瞳孔径は変化しない。左眼のみを開瞼すると左瞳孔径は6mmで、同時に右眼を開瞼すると左瞳孔径は4mmに収縮する。両眼とも眼底に異常を認めない。

瞳孔異常の障害部位として最も考えられるのはどれか。

視交叉
左視神経
右後頭葉
左動眼神経
右外側膝状体

解答: b

111E53の解説

交通事故による対光反射障害。
・右眼のみを開瞼すると右瞳孔径は4mm → 右の直接対光反射正常(右の視神経も動眼神経も正常)
・同時に左眼を開瞼しても右瞳孔径は変化しない → 右の間接対光反射障害(左の視神経または右の動眼神経障害)
・左眼のみを開瞼すると左瞳孔径は6mm → 左の直接対光反射障害(左の視神経または動眼神経障害)
・同時に右眼を開瞼すると左瞳孔径は収縮する → 左の間接対光反射正常(右の視神経と左の動眼神経は正常)
a〜e 以上より、bが正しい。

正答率:88%

テーマ:対光反射の生理

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