111D29

37歳の男性。陰茎の疼痛と排膿とを主訴に来院した。1か月前から陰茎先端部に疼痛と硬結とを自覚していた。徐々に疼痛は増強しており、2、3日前からは発赤を伴うようになっている。今朝、下着に膿が付着し悪臭も伴うようになったため受診した。喫煙は20本/日を10年間。飲酒は機会飲酒。独身。不特定多数の相手と性交渉があった。真性包茎であり、包皮の発赤および排膿を認める。包茎に対して背面切開術を行い、包皮を翻転した写真(A、B)を別に示す。亀頭部に硬結を認める。

最も疑われるのはどれか。

梅毒
陰茎癌
尿道癌
淋菌性尿道炎
性器へルぺス

解答: b

111D29の解説

喫煙、不特定多数との性交渉、真性包茎といったリスクが並んでいる。画像ではカリフラワー状を呈した腫瘤が示されており、特にBでは壊死も伴っている。陰茎癌の診断。
a 梅毒の初期に見られる硬性下疳は痛みを伴わない。
b 正しい。上記の通り。
c 画像では亀頭部に腫瘤影がみられ、尿道原発の癌は考えにくい。
d 膿性の尿道分泌物をみるが、ここまで亀頭が変形することはない。
e 水疱や潰瘍をみるも、ここまで亀頭が変形することはない。

正答率:37%

テーマ:陰茎癌の診断

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