111B59

次の文を読み、59〜61の問いに答えよ。

63歳の男性。吐血のため救急車で搬入された。

現病歴:2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、多忙であったために医療機関を受診していなかった。最近になって、常に心窩部不快感があり食欲低下と全身倦怠感とを感じるようになった。2日前に便が黒いことに気付いたが、今朝、排便後に真っ赤な血を大量に吐いたため救急車を要請した。

この患者への対応として必要性が低いのはどれか。

血圧測定
血液検査
尿量測定
止血薬投与
静脈路確保

解答: d

111B59の解説

高齢男性の吐血。多忙との記載があり、ストレスや不規則な生活もあったのであろうか、黒色便や大量吐血をみている。潰瘍出血が考えやすい。
a バイタルの確認は必須。
b 赤血球やHb、尿素窒素やクレアチニン値の評価を行いたい。もしかしたら、肝硬変に由来する静脈瘤からの出血かもしれない。ASTやALTの評価もお忘れなく。さらには、輸血が必要となる可能性を読み、血液型の検査も必要となる可能性がある。
c 尿量は循環状態のよい指標である。
d 誤り。止血薬の投与は対症療法的であり、現時点で真っ先に考えるものではない。
e 早急に静脈路を確保し、輸液を行いたい。

正答率:70%

テーマ:【長文1/3】上部消化管出血への対応

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