111A28

20歳の女性。外陰部の強い疼痛を主訴に来院した。最終月経は20日前から5日間。月経周期は28日型、整。7日前に初めて性交渉を経験した。2日前から38.1℃の発熱があり、外陰部の疼痛が出現した。本日は疼痛がさらに増強し、排尿も困難となったため来院した。排尿時に外陰部の疼痛が強くなるため、水分を摂取していないという。皮膚と眼の所見に異常を認めない。口腔内アフタを認めない。両側の外鼠径リンパ節の腫大と圧痛とを認める。腹部は平坦、軟で、圧痛と自発痛とを認めない。外陰部両側に発赤を伴う小水疱が複数みられる。一部の水疱が破れて浅い潰瘍を形成している。外陰部の写真を別に示す。

この患者で考えられるのはどれか。

Crohn病
Behçet病
淋菌感染症
クラミジア感染症
単純へルぺス感染症

解答: e

111A28の解説

外鼠径リンパ節腫大と圧痛とを伴う、外陰部の有痛性潰瘍を認めている。性交渉後の感染症を考え、性器ヘルペスの診断。
a 外陰部病変はみない。
b 外陰部潰瘍はみられるも、性感染症ではない。また、口腔内アフタや結節性紅斑、眼病変など全身の所見を認めるはずである。
c・d 性感染症ではあるも、外陰部病変はみない。
e 正しい。上記の通り。

正答率:84%

テーマ:単純ヘルペス〈HSV〉感染症の診断

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