110I77

2か月の乳児。新生児聴覚スクリーニングで両耳とも要精査となったため母親に連れられて来院した。身長、体重は正常範囲であり、両側の鼓膜に異常を認めない。サイトメガロウイルス抗体検査は陰性であった。
まず行うべき検査はどれか。2つ選べ
側頭骨CT
染色体検査
純音聴力検査
重心動揺検査
聴性脳幹反応〈ABR〉

解答: a,e

110I77の解説

乳児にみられた両側性の難聴。鼓膜に異常を認めておらず、サイトメガロウイルス抗体が陰性である。情報が少なすぎて何とも厳しいが、1つ1つ選択肢を除外しつつ正答へアプローチしよう。
a 正しい。内耳や中耳の形態的異常(奇形など)を判別することができる。
b 染色体異常による難聴も完全に否定はできないが、染色体異常疾患は身長や体重の異常を伴うことが多く、本文でそれらが「正常範囲」と敢えて記載されていることからはやや優先度が下がりそうだ。
c 2か月の乳児に純音聴力検査(音を聞いて、ボタンを押してもらう)の実施は困難。
d 立位にて実施する平衡感覚の検査であり、2か月の乳児への実施は困難。
e 正しい。客観的な聴力検査であり、2か月の乳児への実施が可能。

正答率:51%

テーマ:聴覚スクリーニングで要精査となった乳児に行うべき検査

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし