110H25

1歳6か月の男児。発熱と活気不良のため母親に連れられて来院した。3日前から38.5℃の発熱と皮疹とを認め、昨日かかりつけ医を受診した。咽頭ぬぐい液のA群β溶連菌迅速検査は陰性で、解熱薬が処方され帰宅した。本日から活気不良となり紹介された。体重15kg。体温39.2℃。脈拍140/分、整。血圧88/56mmHg。活気なし。左頸部に径1.5cmのリンパ節を1個触知する。呼吸音に異常を認めない。体幹や四肢に小紅斑が散在し、BCG接種部位の発赤を認める。
注意すべき診察部位はどれか。
毛髪
歯肉
鼓膜
眼瞼結膜

解答: a

110H25の解説

1歳6か月児、発熱、リンパ節触知、体幹や四肢の小紅斑、BCG接種部の発赤、といったキーワードから川崎病を考える。
a 正しい。いちご舌がみられる。
b 水痘では毛髪の間にも発疹がみられることがある。
c 単純ヘルペス感染では歯肉口内炎がみられることがある。
d 肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラクセラなどの感染症では急性中耳炎がみられることがある。
e 川崎病では眼「球」結膜を評価すべきである。眼「瞼」結膜は注意すべき診察部位ではない。
※約2割の受験生がeを選択してしまっている。疲れてきても選択肢はしっかり読もう。長い問題文に時間と体力を奪われて、結局こういうところでもったいない失点をする者が多い印象だ。

正答率:72%

テーマ:川崎病で注意すべき診察部位

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