110G64

その後の経過:適切な治療を行い呼吸困難は改善した。腹部造影CTの結果、単発の肝腫瘤を認め転移性肝癌と診断した。肝切除術を行うこととなり、手術の前日に右内頸静脈から中心静脈カテーテルを留置する方針となった。留置処置の当日、局所麻酔後、穿刺を行ったところ鮮紅色の血液の逆流を認めた、穿刺針を抜去したところ同部位が腫張し始めた。意識は清明。脈拍72/分、整。SpO2 96%(room air)。呼吸に異常を認めない。
直ちに行うべき処置はどれか。
気管挿管
赤血球輸血
局所の圧迫止血
胸腔ドレーン挿入
カテーテル留置手技の継続

解答: c

110G64の解説

内頸静脈穿刺時に、頸動脈を穿刺してしまい、それにより血腫を形成してしまったと考えられる。
a 呼吸に異常は認めておらず、気管挿管は不要である。
b 局所の血腫であるため、輸血までは必要とならない。
c 正しい。まずは圧迫止血が第一である。
d 気胸を考えた際に有効。
e 血腫形成という合併症を形成してしまったため、そちらへの対応を行うべきである。

正答率:94%

テーマ:【長文2/3】中心静脈カテーテル誤穿刺への対応

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