110G58

38歳の女性。左下腿の潰瘍を主訴に来院した。3か月前から母指頭大の紅色結節が出現し、中央が潰瘍化した。自宅近くの医療機関で抗菌薬を処方されたが、潰瘍がさらに拡大したため受診した。左下腿の写真を別に示す。一般細菌、真菌および抗酸菌培養はいずれも陰性であった。皮疹部の病理組織所見では真皮全層に好中球浸潤がみられるが血管炎像はない。
この患者で合併を疑うべき疾患はどれか。2つ選べ
糖尿病
潰瘍性大腸炎
甲状腺機能低下症
弾性線維性偽性黄色腫
骨髄異形成症候群〈MDS〉

解答: b,e

110G58の解説

画像では壊死を伴う、広範な皮疹がみられている。「一般細菌、真菌および抗酸菌培養はいずれも陰性」とのことで感染症ではなく、免疫学的な皮疹を疑う。病理組織所見にて真皮全層に好中球浸潤がみられており、皮疹の形状とも合わせて壊疽性膿皮症と診断する。
a 糖尿病でも壊疽はきたしうるが、壊疽性膿皮症との直接の関係はない。
b・e 正しい。壊疽性膿皮症に合併する疾患として有名である。
c・d これらも特に壊疽性膿皮症とは関係しない。

正答率:57%

テーマ:壊疽性膿皮症に合併する疾患

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし