110G42

30歳の1回経産婦。妊娠28週の妊婦健康診査のため来院した。3週前に幼稚園に通う4歳の息子に皮疹が出現したため、かかりつけ医を受診したところ頬部の紅斑と手足のレース様紅斑とを認めると言われた。幼稚園では同じ疾患が流行していた。超音波検査で、児の発育は正常であるものの胎児に胸水と皮下浮腫とを認めた。
血流速度計測を行うべき胎児血管はどれか。
動脈管
静脈管
臍帯動脈
臍帯静脈
中大脳動脈

解答: e

110G42の解説

「頬部の紅斑」(りんご様であることが予想される)と「レース様紅斑」というキーワードより伝染性紅斑を考える。
a 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉を服用してしまった際に収縮する可能性がある。
b〜d 胎児機能の推測には有用だが、現時点で血流速度計測を行うべき血管ではない。
e 正しい。母体が伝染性紅斑(原因はヒトパルボウイルスB19)に感染することで、児の胎児水腫をきたすことが知られている。この際には中大脳動脈の流速が変化するため評価に有用となる。

正答率:94%

テーマ:胎児水腫で血流速度計測を行うべき胎児血管

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