110E55

50歳の男性。献血を希望して献血センターを訪れた。アフリカの森林で3か月間、鳥類の生態の研究を行ってきたが、その間に体調を崩すことはなかった。帰国後も健康上の問題はなく、帰国して5か月たってから献血センターを訪れた。アフリカ以外の国に滞在経験はない。担当医は感染症の可能性があるために献血はできないと説明した。
想定される感染症はどれか。
デング熱
マラリア
Chagas病
エボラ出血熱
変異型Creutzfeldt-Jakob病

解答: b

110E55の解説

アフリカに滞在後、献血が不可となる理由が問われている。献血ルールに基づいた出題であり、ある程度までは感染症の性質で絞り込むことができるが、究極的には知識がないと正答は困難。
a デング熱は潜伏期が4〜7日であるため、5か月経過していれば問題ない。
b 正しい。マラリアも潜伏期は2週程度であるが、一部肝内で長期潜伏する例があり、アフリカなど流行地に滞在したことのある者は帰国後しばらくは献血ができない。
c Chagas病への罹患は中南米旅行をした患者で考える。
d エボラ出血熱は潜伏期が2〜21日であるため、5か月経過していれば問題ない。
e 変異型Creutzfeldt-Jakob病への罹患はヨーロッパ旅行をした患者で考える。

正答率:42%

テーマ:アフリカ滞在後の患者で献血を断った根拠となる感染症

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