110C18

21歳の男性。左眼瞼の腫れと痛みとを主訴に救急外来を受診した。野球の試合中、打球が左眼部に直撃したという。左の眼瞼の腫脹と皮下出血とを認める。眼球結膜下に出血を認める。眼窩部CTで左眼窩底骨折と同部への眼窩脂肪組織の嵌頓とを認めるが眼球像には異常を認めない。
この患者にみられる視機能異常はどれか。
変視
複視
半盲
不同視
中心暗点

解答: b

110C18の解説

眼窩部CTの記載より眼窩吹き抜け骨折の診断となる。外傷機転も合致する。
a 変視は中心性漿液性脈絡網膜症や加齢黄斑変性でみられる。
b 正しい。下直筋の嵌頓により、複視が出現する。
c 視路の異常、すなわち網膜より中枢側の異常でみられる。
d 片側の角膜や水晶体の異常でみられる。左右眼球の屈折が大きく乖離する現象である。
e 黄斑障害でみられる。

正答率:96%

テーマ:眼窩吹き抜け骨折の視機能異常

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