110B47

41歳の初産婦。妊娠41週2日に陣痛発来のため来院した。妊娠前から高血圧症があり、妊娠中もメチルドパを内服していた。胎児発育は順調で、3日前の妊婦健康診査での胎児推定体重は2,750gであった。身長154cm、体重61kg。体温37.0℃。脈拍84/分、整。血圧142/86mmHg。尿所見:蛋白(±)、糖(―)。内診所見で分泌物は褐色少量、子宮口は4cm開大、卵膜を触知し、児頭下降度はSP -3cmである。このときの胎児心拍数陣痛図を別に示す。
適切な対応はどれか。
人工破膜を行う。
帝王切開を行う。
内診指で児頭を挙上する。
メチルドパ内服を増量する。
エルゴメトリン(麦角アルカロイド)を投与する。

解答: b

110B47の解説

加重型妊娠高血圧でメチルドパを内服していた妊娠41週の妊婦。胎児心拍数陣痛図では遅発一過性徐脈がみられており、早急な対応が必要と思われる。
a SP-3cmであり、人工破膜(固定後に適応となる)の適応とならない。
b 正しい。帝王切開をすみやかに行う。
c 意味のない対応である。
d 現時点での母体血圧を降下させても事態は改善しない。
e 妊娠中の使用が禁忌となる薬剤である(強力な子宮収縮作用をもつ)。

正答率:86%

テーマ:遅発一過性徐脈への対応

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