109I66

52歳の男性。胸やけを主訴に来院した。半年前から食後に約30分続く胸やけがあり1か月前から増悪してきたため受診した。数年前から寒冷時に指が白くなることに気付いていた。1年前から両手指、手背および前腕の皮膚がつまめなくなり、両手の指腹に小潰瘍を認めていた。手の写真を別に示す。
最も考えられる疾患はどれか。
ペラグラ
結節性多発動脈炎
クリオグロブリン血症
全身性硬化症〈強皮症〉
全身性エリテマトーデス〈SLE〉

解答: d

109I66の解説

Raynaud現象や皮膚の硬化、小潰瘍形成を認めており、全身性硬化症〈SSc〉〈強皮症〉である。胃食道逆流症〈GERD〉の原因として、SScも忘れるな、というメッセージ性を含んだ問題。
a 皮膚炎、精神神経症状、消化器症状をみる。
b 発熱や多発単神経炎をみる。
c 紫斑や多発単神経炎、腎障害などの多臓器障害をみる。
d 正しい。上記の通り。
e 腎障害や精神神経症状をみる。
※d以外の選択肢ではGERDが出現しないし、皮膚硬化もみられない。

正答率:96%

テーマ:全身性硬化症〈SSc〉(強皮症)の診断

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