109I42

29歳の初妊婦。妊娠35週。胎動減少を主訴に来院した。妊娠34週まで特に異常を指摘されていない。数日前から胎動が少ないような気がするため受診した。腹痛の自覚はない。身長162cm、体重64kg(非妊時57kg)。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧120/78mmHg。子宮底長32cm、腹囲87cm。下腿に浮腫を認めない。ノンストレステスト〈NST〉実施時の胎児心拍数陣痛図を別に示す。
今後の方針として適切なのはどれか。
帰宅させる。
分娩誘発を行う。
帝王切開を行う。
臍帯穿刺により胎児血液検査を行う。
BPS〈biophysical profile score〉を評価する。

解答: e

109I42の解説

NSTでまれに徐脈をみるも、130bpmは切っておらず、軽度である。ただし、一過性頻脈もみられていないため、胎児の状態が良好とも言い切れない。すなわち、non-reactiveの状態である。non-reactiveに対しては、100A2で出題があるように、
 ・NST再検
 ・音振動刺激
 ・BPS〈biophysical profile score〉の評価
 ・CST
の4本柱で対処する。
a 帰宅させてよいのか、の判定をすべきである。
b・c 現時点で分娩終了させるべきなのか、まだ断言はできない。
d 臍帯血を採取し、血液ガス分析など各種検査をすることができるが侵襲が強いため、現時点で行うべきとは考えにくい。
e 正しい。上記の通り。

正答率:85%

テーマ:NSTにてnon-reactive状態への対応方針

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし