109H34

患者の全身状態は徐々に悪化し、2か月後には日中の半分以上を自宅のベッドで臥床するようになった。在宅でかかりつけ医が訪問診療している。食事摂取は特に固形物の咀嚼が難しくなってきている。また、水分でむせたり誤嚥したりすることも多くなっている。経口摂取できるのは200kcal/日程度である。肺癌の終末期で2週程度の余命と見込まれている。患者は会話が可能で「痩せてしまって情けない。せめてもう少し食べたい」と家族に伝えた。
この後の栄養管理で適切なのはどれか。
食事形態を工夫する。
経鼻経管栄養を開始する。
中心静脈栄養を開始する。
誤嚥予防のために気管切開を行う。
胃瘻を造設して経腸栄養を開始する。

解答: a

109H34の解説

a 正しい。「食べたい」とは口から食べる、ということであり、食事形態を工夫すべき。具体的には流動食やゼリー食の導入を検討する。
b・c・e 本人の希望に沿っていない対応である。
d 気管切開により誤嚥が起こらなくなるわけではない。岩手医科大学付属歯科医療センターの記事が興味深い。

正答率:94%

テーマ:【長文2/2】終末期医療における栄養管理

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