109G56

78歳の男性。冠動脈バイパス術直後で手術室に入室中である。未覚醒で人工呼吸中である。脈拍88/分、整。血圧120/80mmHg。動脈血ガス分析(吸入酸素濃度100%):pH 7.30、PaCO2 50Torr、PaO2 200Torr、HCO3- 24mEq/L。術前と全身麻酔下手術の終了直後の胸部エックス線写真(A、B)を別に示す。
処置として適切なのはどれか。
血腫除去術
血栓溶解療法
心嚢ドレナージ
胸腔ドレナージ
気管支内視鏡による吸引

解答: e

109G56の解説

106E45とほぼ同一症例で、選択肢は変更されている。が、当時の過去問を解いておけば、正答は容易。
術前のエックス線(画像A)は正常。一方、術後のエックス線(画像B)では右上葉に無気肺がみられ、術後閉塞性無気肺が考えやすい。
a 出血ではない。
b 血栓塞栓ではない。
c 心タンポナーデではない。
d 緊張性気胸や大量胸水ではない。
e 正しい。術後閉塞性無気肺は喀痰による閉塞が原因のことが多く、気管支鏡での吸引でよい。

正答率:70%

テーマ:無気肺の処置

フォーラムへ投稿

関連トピック