109D30

42歳の女性。前胸部痛を主訴に来院した。3か月前から軽度の継続する前胸部痛があった。自宅近くの診療所で胸部エックス線写真に異常を指摘され紹介されて受診した。身長150cm、体重42kg。体温36.3℃。脈拍72/分、整。血圧96/68mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
奇形腫
心膜嚢腫
甲状腺腫
胸腺嚢胞
胸膜中皮腫

解答: a

109D30の解説

本文中にほぼ情報がなく、画像の読影が勝負を決する。画像Aにて右中肺野に、右心陰影と重なる腫瘤影がみられる。画像Bより石灰化を伴う前縦隔腫瘍と分かり、奇形腫を考えることとなる。
a 正しい。上記の通り。
b 心膜嚢腫は心膜に接して腫瘤影がみられる。
c 甲状腺腫は上縦隔にみられる。
d 胸腺嚢胞であれば内部が均一で造影効果はない。
e 胸膜中皮腫は胸膜に沿ってみられる。

正答率:83%

テーマ:奇形腫(前縦隔腫瘍)の診断

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