108I77

12歳の男児。頭痛と嘔吐とを主訴に来院した。2か月前から起床時に頭痛があり、時に嘔吐を伴うという。意識は清明。頭部造影MRIのT1強調矢状断像を別に示す。
この疾患の特徴はどれか。2つ選べ
水頭症
網膜血管腫
両耳側半盲
血清CEA高値
放射線高感受性

解答: a,e

108I77の解説

頭部造影MRIでは松果体に造影効果を有する内部不均一な腫瘤がみられる。松果体に好発しやすい脳腫瘍として、胚細胞腫瘍があることを覚えておきたい。
a 正しい。側脳室と第3脳室の拡大がみられ、腫瘍による中脳水道の圧迫があると考えられる。これにより水頭症を呈している。
b 網膜血管腫はvon Hippel Lindau病でみる。脳内に腫瘍を形成する場合、小脳血管芽腫の形をとるため、松果体にはみられない。
c 両耳側半盲は下垂体腺腫でみる。
d 胚細胞性腫瘍で陽性となるマーカーはhCGやAFPである。
e 正しい。一部例外はあれど、胚細胞性腫瘍は原則として放射線感受性が高い。

正答率:71%

テーマ:小児の松果体腫瘍に合併した水頭症の特徴

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