108I60

48歳の男性。不眠を主訴に来院した。長年にわたる支店での活躍が評価され、半年前に本店に栄転した。当初は喜んだものの、環境の変化になじめず、期待に応える仕事ができないと自分を責め、終日気分が晴れず夜は一睡もできなくなった。1か月前から仕事が手につかなくなり退職を申し出たところ上司に受診を勧められた。抑うつ気分、意欲低下および全般的な興味や関心の低下がみられ、身体診察で異常所見を認めないことからうつ病と診断した。
対応として適切なのはどれか。
自殺については話題にしない。
就寝前に少量の飲酒を勧める。
病気の症状であることを説明する。
すぐに前の職場に戻すように上司に勧める。
仕事ができない原因について上司と話し合ってもらう。

解答: c

108I60の解説

抑うつ気分、意欲低下および全般的な興味や関心の低下がみられており、うつ病の診断は容易。106I78の類題。
a むしろ積極的に話題にし、自殺をしない約束をさせるべきである。101G60-dの表現が非常にうまい。
b 飲酒はかえって眠りを浅くする。うつ病に限った話ではなく、寝入るための飲酒を勧めるべきではない。
c 正しい。病気の症状であり、治療可能な疾患であることを説明すべき。
d・e 仕事を継続させるのではなく、休養をとらせるべき。

正答率:97%

テーマ:うつ病への対応

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