38歳の男性。職場の課長から、最近疲れている様子で欠勤や遅刻も多いので指導してほしいという相談を受け、産業医が面接した。半年前の本年4月、係長に昇進し、はじめは意欲を持って業務をこなしてきた。6月からはいつも気分が憂うつで、気力が失せてきた。8月からは就床しても仕事のことを考えて寝つけないことが多く、朝起きるのもつらくなった。以前は、休日には欠かさず子供と近所の公園で遊んでいたが、最近は家でごろごろするだけになった。上司に叱責された翌朝には会社に行くのがおっくうで、気が付くと会社とは逆方向の電車に乗っていたこともある。
産業医の発言として適切なのはどれか。
「特に異常がないので様子を見ましょう」
「弱音を吐かずにもっとがんばりましょう」
「心の病気であることを課長に報告しておきます」
「いっそのこと死んでしまいたい、と思うことはありますか」
「仕事が向いていないので係長職をはずしてもらいましょう」