108I43

65歳の男性。1か月前からの右手背の潰瘍を伴う結節を主訴に来院した。自宅で熱帯魚を飼育している。右手背に、中央に潰瘍を伴う直径1cmの結節を認める。表在リンパ節は触知しない。発熱はない。胸部CTで肺野に異常を認めない。潰瘍の滲出液のPCR検査で結核菌は陰性。Sabouraud寒天培地での培養検査は陰性。滲出液のZiehl-Neelsen染色標本を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
皮膚腺病
尋常性狼瘡
アスペルギルス症
スポロトリコーシス
非結核性抗酸菌症

解答: e

108I43の解説

熱帯魚飼育者の手に潰瘍が生じた場合、何を思い浮かべるか、が勝負。Ziehl-Neelsen染色で赤く染まっており抗酸菌感染が示唆されることと合わせ、非結核性抗酸菌症を考える。
a・b これらは皮膚結核である。PCR検査で結核菌が陰性のため、否定的。
c・d これらは真菌感染である。Sabouraud寒天培地での培養検査が陰性のため、否定的。
e 正しい。上記の通り。

正答率:84%

テーマ:非結核性抗酸菌症の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし