108G52

父親が自身のかかりつけの医師に悩みを打ち明けた。「今年30歳になる息子はここ3年間ほとんど家から出ない。家族との会話はほとんどなく、独り言、独り笑いがみられる。暴力を振るうことはないが、時たま窓から外に向かってバカヤローと叫ぶ」という。両親が本人に精神科受診を勧めると本人は拒否し、時に口論となる。
父親への助言として適切なのはどれか。
措置入院の手続きを警察署に依頼する。
救急車による搬送を消防署に依頼する。
本人を受診させる方法を保健所に相談する。
家族・親戚で本人を身体拘束して病院へ搬送する。
家族が医療機関から薬をもらって本人に飲ませる。

解答: c

108G52の解説

3年間ほとんど家から出ておらず、引きこもりの可能性を考える。が、「独り言、独り笑い」「外に向かってバカヤロー」といった記載からは統合失調症が最も考えやすい。
a 措置入院は自傷他害のおそれがある場合に適応となる。また、措置入院の手続きは精神保健指定医が行う。警察署は関係ない。
b 救急車を使うほどの緊急性がない。
c 正しい。保健所は精神保健を担う。医師や保健師を派遣してくれることがある。
d 家族・親戚による身体拘束は人権的に問題がある。
e 無診療治療は医師法に反する。

正答率:94%

テーマ:ひきこもり精神病患者をもつ父親への助言

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