108F19

3歳の男児。3歳児健康診査で心雑音を指摘され来院した。胸骨左縁第2肋間を最強点とするIII/VIの収縮期駆出性〈収縮中期性〉雑音を聴取し、この雑音は左頸部に放散する。
考えられるのはどれか。
動脈管開存症
心室中隔欠損症
大動脈弁狭窄症
肺動脈弁狭窄症
僧帽弁閉鎖不全症

解答: d

108F19の解説

・胸骨左縁第2肋間を最強点:肺動脈弁疾患または動脈管開存症〈PDA〉
・収縮期駆出性〈収縮中期性〉雑音:狭窄症を示唆
・左頸部に放散:流出路狭窄ではなく、弁自体の疾患であることを示唆
上記より、肺動脈弁狭窄症〈PS〉が考えやすい。
a 最強点は合致するも、PDAでは連続性雑音を聴取する。102A60のように、収縮期雑音となるPDAも稀に存在するも、左頸部に放散はしない。
b 心室中隔欠損症でも欠損孔の位置によっては胸骨左縁第2肋間に雑音を聴取することがあるも、その場合は駆出音ではない。
c 大動脈弁狭窄症では、胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。
d 正しい。上記の通り。
e 僧帽弁閉鎖不全症では、心尖部で全〈汎〉収縮期雑音を聴取する。

正答率:67%

テーマ:肺動脈弁狭窄症〈PS〉の診断

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