107F26
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次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
65歳の男性。息切れを主訴に来院した。
現病歴:1年前に大腸癌の手術を受けたが、非治癒切除であった。その後抗癌化学療法を内服で行っていたが、食欲低下が著明であったため、本人の希望により中止した。5日前から急いで歩くと息が切れるのを自覚していたが、本日昼ころからじっとしていても苦しくなり、徐々に増悪するため受診した。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父親が脳卒中のため80歳で死亡。
現 症:意識は清明。身長167cm、体重56kg。体温35.8℃。脈拍120/分、整。血圧82/60mmHg。呼吸数32/分。頸部の静脈怒張と心濁音界の拡大とを認める。両側下胸部でcoarse cracklesを聴取する。
検査所見:血液所見:赤血球348万、Hb 9.7g/dL、Ht 31%、白血球8,600、血小板32万。血液生化学所見:アルブミン2.8g/dL、尿素窒素31mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、総ビリルビン0.6mg/dL、AST 249U/L、ALT 246U/L、LD 623U/L(基準176~353)、ALP 423U/L(基準115~359)、Na 142mEq/L、K 4.7mEq/L、Cl 105mEq/L。CRP 6.5mg/dL。動脈血ガス分析(マスク10L/分酸素投与下):pH 7.47、PaCO2 33Torr、PaO2 120Torr、HCO3- 23mEq/L。12誘導心電図で洞性頻脈と低電位とを認める。胸部エックス線写真で心陰影の拡大と両側下肺野に浸潤影とを認める。胸部単純CTを別に示す。
患者と家族への説明として適切なのはどれか。
「息苦しさと大腸癌とは無関係です」
「もう最期まで自宅には帰れません」
「どんな治療をしても1か月の命です」
「息苦しさを和らげる方法を一緒に考えましょう」
「抗癌化学療法を続けていれば防げたと思います」