107I77

75歳の男性。歩行時の右下肢痛を主訴に来院した。安静時に痛みはなく、約50m歩行すると右大腿から下腿にかけて痛みが発生する。立ち止まると痛みが軽減し、しゃがむと消失する。右下肢に浮腫を認めない。
診断に有用なのはどれか。2つ選べ
頭部CT
腰椎MRI
四肢の血圧測定
腹部超音波検査
下肢静脈超音波検査

解答: b,c

107I77の解説

高齢男性の間歇性跛行。しゃがむと消失しており、脊柱管狭窄症などによる神経性の間欠性跛行が考えやすい。が、選択肢をみる限り、神経性と決めてかからずに血管性との鑑別をして欲しい、というのが出題者のメッセージのようだ。年齢的に両者を合併している可能性も否定できない。
a 脳出血や脳梗塞を疑った場合に有効だが、これらでは間欠性跛行をみない。
b 正しい。腰椎MRIでは脊柱管狭窄症などによる脊髄圧迫を判定できる。
c 正しい。閉塞性動脈硬化症〈ASO〉などによる血管性の間欠性跛行では四肢(特に上下肢)の血圧差がみられる。
d 腹部超音波で間欠性跛行の鑑別はできない。
e 深部静脈血栓症〈DVT〉を疑った場合に有効だが、DVTでは間欠性跛行をみない。

正答率:70%

テーマ:間欠性跛行をみる患者の診断に有用な検査

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