107I51

75歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。3週前から咳、痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販の総合感冒薬で改善しないため受診した。胸部エックス線写真で右上肺野に空洞を伴う浸潤影と周囲の結節影とを認めた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
まず行うのはどれか。
保健所に届け出る。
抗結核薬を投与する。
結核菌のPCR検査を行う。
患者にN95マスクを着用させる。
結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉を行う。

解答: c

107I51の解説

喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であり、患者を個室に入院させている。結核症を念頭に置いた対応となっている。
a 未だ結核症の診断はついていないため、届け出をするのは早計。
b a同様、投薬もまだ早い。
c 正しい。まずはPCR検査で結核症の診断を行いたい。
d 患者にサージカルマスクを着用させる。医療者や家族はN95マスクを着用する。
e 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉は昔の感染でも陽性となるため、現在の感染の診断には有効でない。

正答率:71%

テーマ:結核を疑う高齢女性に対してまず行うべきこと

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