107F19

7か月の男児。発熱を主訴に来院した。昨夜から急に発熱した。咳と鼻汁とを認めない。やや活気がないが哺乳力は良好である。最近3か月の間に今回と同様、感冒様症状を伴わない発熱を2回繰り返しているが、抗菌薬の内服でいずれも軽快している。体温39.5℃。心拍数132/分、整。呼吸数28/分。咽頭と呼吸音とに異常を認めない。鼓膜の発赤を認めない。大泉門の膨隆を認めない。
診断のためにまず行うべき検査はどれか。
尿検査
咽頭培養
脳脊髄液検査
頭部超音波検査
胸部エックス線撮影

解答: a

107F19の解説

7ヵ月の男児の反復する発熱。原発性免疫不全も頭をよぎるが、「感冒様症状を伴わない」という記載から否定される。すなわち、呼吸器感染は一度もきたしておらず、すべて尿路感染なのであろう。膀胱尿管逆流〈VUR〉や尿路奇形が疑われる。
a 正しい。現段階では尿路感染であることすら確実ではなく、まずは尿中白血球など調べたい。
b・e 上述のように、呼吸器感染は否定的である。
c・d 大泉門の膨隆を認めておらず、髄膜炎や頭蓋内疾患は否定的である。
※一通りの初期検査後、VURである検査前確率が高いと見積もった場合、排尿時膀胱尿道造影が有効となる。それに関する出題は106D35にあり。

正答率:76%

テーマ:膀胱尿管逆流〈VUR〉による反復感染にまず行うべき検査

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