107E57

32歳の男性。会社から勧められたため、両親に伴われて来院した。大学を卒業後、現在の会社に営業職として勤務し成績は良好であった。昨年、「同僚が自分の悪口を言っている」、「同僚に嫌がらせをされる」と訴えたため、3か月間の入院治療を受けた。退院後、外来通院していたものの、徐々に口数が減り、服装もだらしなくなり、遅刻が頻繁になった。毎年提出していた営業計画も立てられなくなったため会社に受診を勧められた。
症状の評価に有用なのはどれか。2つ選べ
状態特性不安検査〈STAI〉
リバーミード行動記憶検査〈RBMT〉
Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
ウィスコンシンカードソーティングテスト〈WCST〉
簡易精神症状評価尺度[Brief Psychiatric Rating Scale〈BPRS〉]

解答: d,e

107E57の解説

発言内容より被害妄想・関係妄想がみられ、統合失調症と考えられる。
a 不安症の評価に有用。
b・c 認知機能の評価に有用。
d 正しい。前頭葉機能を調べる検査である。本患者では営業計画が立てられなくなる、という遂行機能障害がみられており評価に有用。
e 正しい。さまざまな精神疾患の評価に有用だが、統合失調症の評価にも優れた検査である。

正答率:59%

テーマ:統合失調症の症状の評価に有用な検査

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