107E53

70歳の女性。人間ドックの胸部単純CTで異常を指摘されたため来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。喫煙歴と飲酒歴とはない。意識は清明。身長156cm、体重58kg。体温36.2℃。脈拍64/分、整。血圧134/82mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。肺野条件の胸部単純CTを別に示す。
確定診断のために行うべき検査はどれか。
PET/CT
胸部MRI
喀痰培養検査
胸腔鏡下生検
結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉

解答: d

107E53の解説

人間ドックにて以上を指摘された高齢女性。胸部単純CTにて右肺末梢にすりガラス状陰影〈GGO;Ground Glass Opacity〉がみられる。肺腺癌の可能性があるため精査をしたい。
a PET/CTは癌の転移精査に有用。
b 胸部MRIを実施してもCTと同じ部位に病変がみられることが予想され、確定診断にはつながらない。
c 喀痰培養検査は細菌感染に対して行う。
d 正しい。胸腔鏡下生検にて確定診断を行う。
e 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉は結核感染を疑った場合に施行する(結核感染でも確定診断にはならない)。

正答率:88%

テーマ:すりガラス陰影を示す患者の確定診断のための検査

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