107E48

54歳の男性。5日前からの咽頭痛と発熱とを主訴に来院した。意識は清明。開口制限はないが、軽度の喘鳴がある。前頸部に発赤、腫脹および圧痛を認める。咽頭に軽度の発赤と腫脹とを認める。身長172cm、体重54kg。体温38.2℃。脈拍84/分、整。血圧100/66mmHg。呼吸数20/分。SpO2 92%(room air)。血液所見:赤血球438万、Hb 14.4g/dL、Ht 42%、白血球21,100、血小板15万。CRP 41mg/dL。頸部の写真(A)と頸部造影CT(B、C)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
喉頭癌
中咽頭癌
下咽頭癌
頸部膿瘍
急性喉頭蓋炎

解答: d

107E48の解説

画像Aにて前頸部の発赤・腫脹がみられる。画像B, Cにて頸部(特に右側に多い)に複数の円形の低吸収域がみられる。頸部膿瘍の診断である。
a~c 腫瘍性病変はCTにて指摘できない。
d 正しい。上記の通り。
e 腫脹した喉頭蓋をCTにて指摘できない。また、喉頭蓋炎単独では頸部の皮膚が写真のように発赤・腫脹することはない。

正答率:83%

テーマ:頸部膿瘍の診断

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