107E47

33歳の女性。右の側腹部の皮疹を主訴に来院した。1か月前から疼痛を伴う潰瘍を形成し、徐々に拡大していた。同時期から時々下腹部痛と下痢とを認めている。潰瘍から細菌は検出されていない。皮疹の生検組織で真皮全層に密な好中球浸潤を認める。初診時の右の側腹部の写真を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
褥瘡
尋常性狼瘡
基底細胞癌
壊疽性膿皮症
血栓性静脈炎

解答: d

107E47の解説

皮疹の生検組織で真皮全層に密な好中球浸潤があるが、潰瘍から細菌は検出されていないという。すなわち無菌性の膿皮症であり、自己免疫疾患を考える。画像にて直径5cm弱の扁平な潰瘍がみられており、壊疽性膿皮症が考えやすい。
a 褥瘡は寝たきりの高齢者などに好発する。
b 尋常性狼瘡は皮膚結核の1つ。好中球浸潤はみない。
c 基底細胞癌であれば、生検にて異型細胞がみられる。
d 正しい。上記の通り。
e 病変の主座は静脈ではない。また生検結果より血栓の存在も指摘されていない。

正答率:85%

テーマ:壊疽性膿皮症の診断

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