107D32

58歳の女性。1か月前からの労作時の呼吸困難を主訴に来院した。2年前に健康診断で心電図異常を指摘されていたが、そのままにしていた。脈拍68/分、不整。血圧108/62mmHg。III音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両下腿に浮腫を認めない。頸部リンパ節を触知しない。皮膚に異常を認めない。血液生化学所見では血清ACEの上昇がみられる。胸部エックス線写真で両側の肺門リンパ節が腫大している。心電図(A)と心エコー図(B、C)とを別に示す。
診断に有用な検査はどれか。
筋電図
骨髄検査
呼吸機能検査
運動負荷心電図
67Gaシンチグラフイ

解答: e

107D32の解説

脈拍が不整であり、III音を聴取している。心不全がありそうだ。両側肺門リンパ節腫脹の存在と血清ACE上昇よりサルコイドーシスの診断は容易であり、異常を合わせて心サルコイドーシスと考える。画像Aでは左軸偏位と右脚ブロックが、画像B, Cでは左室拡大と心室中隔基部の菲薄化が、それぞれ指摘できる。
a 筋原性疾患に有効。
b 血液疾患に有効。
c 閉塞性障害や拘束性障害をみる病態に有効。
d 労作性狭心症に有効。
e 正しい。67Gaシンチグラフィにて心への集積がみられる。

正答率:81%

テーマ:心サルコイドーシスの診断に有用な検査

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