106I8

高血圧症の若年女性の右腎動脈造影写真を別に示す。左腎動脈造影写真には異常を認めない。
この疾患に関する説明で正しいのはどれか。
高カリウム血症を認める。
粥状硬化症を原因として発症する。
治療として経皮経管血管形成術を行う。
成人の二次性高血圧症の原因疾患として最も多い。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与は禁忌である。

解答: c

106I8の解説

右腎動脈造影写真において、中~遠位部に血管の狭窄と拡張(string and beads sign)がみられ、高血圧の若年女性であることからも線維筋性異形成が診断として最も考えられる。
a 線維筋性異形成などの腎血管性高血圧症ではレニン・アンジオテンシン系の亢進により続発性アルドステロン症を呈し、低カリウム血症となる。
b 粥状硬化症を原因として腎血管性高血圧症するのは動脈硬化性である。
c 正しい。線維筋性異形成の治療は経皮経管血管形成術が第一選択である。
d 成人の二次性高血圧症の原因疾患として最も多いのは腎実質性高血圧であり、線維筋性異形成はまれな疾患である。
e 腎機能の高度低下がない限り、アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与は有用である。

正答率:93%

テーマ:線維筋性異形成について

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